オリジナルなテストリードを作る!制作編

投稿日:2025/11/24 更新:2025/11/24 コメント 0件 工具 , , ,


テスターや安定化電源(SPS-3010M)用にケーブルを作ったり買ったりしていたら探し出すのも大変な状態になったのでケーブルを断捨離していずれの機器でも共用できるオリジナルなテストリードを作ることにして色々と使えそうなものを買い揃えて作ってみました。

完成図はこんな感じです。

先端パーツは取り替えられますし、テストリードの柄も2mm径のコネクターで接続できます。

 

 

パーツ紹介

テストリードの後ろに2mm径のプローブ針を接続できるようにチップジャック(TJ-2-J)を埋め込み、先端金具(TJ-100)とケーブルで接続し、テストリードの後ろに差し込むプラグとテスター(安定化電源)間を接続するケーブルを作ります。

先日色々買い揃えた記事を公開しましたが結局使ったのは以下のような製品です。

 

柄の部分に使用する製品。

  • TJ-100-KT
  • TJ-100 (金具のみ)
  • テスタープラグ赤黒 GB製
  • チップジャック TJ-2-J

 

ケーブルで使用する製品。

TJ-100-KCは、見た目はちょっと悪くなりますが、2mm径の棒端子でも代用可。

 




テストリードの柄を作る

まずはテストリードのグリップ部分に「チップジャック(TJ-2-J)」のパーツ(左のヤツ)を差し込めるように改造します。

一個目は削り過ぎて失敗。

柄のうしろの穴を拡張して下図の位置まで埋め込めるように加工します。

いきなり太径のドリルでやると柄が割れそうだったのでねじ切りタップをM5→M6の順で内壁を削り、最後の仕上げとして5.5mmのドリルで加工しました。

使用したいシリコンケーブルは1.25sqなんですが外径が2mmほどあり、柄の中に通すとほとんど隙間がないのでケーブルを通す方法が難しいですよね。

色々と考えた結果、まずチップジャックをもう少し奥まで差し込めるように加工します。

チップジャックにピッタリサイズのケーブルをはんだ付けします。挟んでいる工具はgootのヒートクリップ(H-2SL)です。はんだの熱を樹脂部分に行かないようにする工具で樹脂パーツの半田付けには重宝しています。購入時(2010年)は2本セットで224円でした。

チップジャックに繋いだケーブルが先端から1cmほど顔を出すくらいまで差し込みます。

そのケーブルに先端パーツをはんだ付けします。因みに半田ゴテはgootの温調半田ゴテ(PX-280)を使用していますが、30秒ほどで暖かくなるのですぐに使えますし、何より温度調整できるのが便利すぎるでこれもおススメです。

ケーブルが外れると面倒なのでしっかりとはんだ付けします。シリコンケーブルはこのくらいの作業では溶けないのでおススメです。

あとはケーブルを押し込んでねじを締めるだけです。

因みにチップジャックは1.5mm径のピアノ線で押して動かしました。

チップジャックの紐か何かつけられればいいんですがそんな隙間もないのですし、ユルユルに加工して中で動くのも嫌ですし、かといって接着剤で固定すると修復不可能なことになりそうなので接続パーツを差し込んでも動かないギリギリの穴径にしています。

ユルユルにして穴を開けてイモネジか何かで固定する方法も考えたんですが、そんなことをする厚みもなかったのでこの方法は断念しました。

 

 

接続ケーブルを作る

テストリードと接続するケーブルを自作します。

被覆を剥く長さは下図のような感じです。

半田付けする前に絶縁キャップ(2個)と樹脂パーツを向きに注意して通しておきます。ケーブルは安定化電源(SPS-3010M)の位置から余裕をもった長さの60cmにしています。

絶縁キャップは前後があるのでスパッと切られている方を外側に剥くようにします。

横にしてのはんだ付けはやりにくかったので電工ペンチの柄に輪ゴムを付けて垂直に固定して作業しました。

絶縁キャップは奥に差し込んだだけで固定はしてません。

こちらの絶縁キャップはキツキツなんですが回しながらするとネジ山に沿ってスルッスルッと入っていきます。

チップジャックを深く押し込んでいるために金属部分が露出しないところまで差し込めるようになります。

これで接続ケーブルは完成です。

見た目をスマートにするというのが目標だったのでかなり納得できるものが出来ました。

これで安定化電源(SPS-3010M)とテスター(AstroAI DM6000AR)の両方で使えるようになりました。

テスター棒の根元で接続できるようにしているのは簡単に2mm径のプローブ針に変えられるようにするためでもありますが、また新しいものを作った時に一からケーブルを作らなくて済むからです。

接続コネクタがたくさんあると接触抵抗が変わったりするのかも知れませんがその辺のことは全く分からないですし、そんなことを気にするような作業もしないで個人的にはこれで十分です。

テスター棒を抜いてすぐに取り換えられるように両端がワニ口クリップのケーブルとICクリップと接続できるケーブルも自作しました。

最初はケーブルがこれだけあったんですがこれでだいぶ断捨離できるかと思います。

テスターと安定化電源を同時に使うことがあるのでテスター専用のもっと短くて嵩張らないケーブルを1本作ろうかと思います。

費用はトータルで3,500円ほど掛かりました。

TJ-100-S 1,208円 x 2 (マルツオンライン)
TJ-100-KT 399円 x 5 
テスタープラグ赤黒 GB製 88円 
チップジャック 赤黒 92円 x 2

小計 3,475円

これに絶縁キャップやケーブル代も含めると5,000円ほど掛かった感じです。

  • 絶縁キャップ 1.25sq用 黒(TIC 1.25-BLK) 赤(TIC 1.25-RED) 266円 x 2 (ヨドバシ.com)
  • シリコンケーブル 1,258円 (アマゾン)

 

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