ADATA Technology Premier SP550 ソリッドステートドライブ 240GB 分解レビュー

投稿日:2016/8/5 更新:2021/4/12 コメント 2件 自作パソコン ,


ADATAさんから提供して頂いた、
SSD「Premier SP550 240GB」のレビューです。

windows 10 MediaCreationTool.exe アップグレード クローン ADATA SSD USB3.0 EaseUS Todo Backup Home 8.9

しかし、アマゾンカスタマーレビューでは長々と
マニアックなことを書くことはあまり望ましくないのですし、
画像と記事が独立しているので書きにくいというところもあって
簡潔にまとめたものを公開したんですが、
アマゾンではとても書ききれないので延長戦ですw。
尚、かなり重複した内容があります。

■ADATA
一般の方はあまり存じてない方と多いと思いますが、
ADATA というメーカーは自作PCをやってる人にとっては超有名メーカーです。
ただ、特に悪いイメージもないんですが何故だかこのメーカーの製品は
一度も使ったことがありませんでした。(・_・)エッ….?

ADATAの製品に描かれている鳥は「ハチドリ」という鳥で
ハチドリのような機敏さを持ちたいなどという理念から2010年から採用されているそうです。
このハチドリは鳥類の中で最も体が小さい小さい鳥のグループだそうで
そういった意味合いも含まれているでしょうね。
それにしてもきれいな鳥ですね。

ハチドリ ATATA 鳥

■内容物
パッケージ裏。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

付属品は以下の様な感じです。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

本体の厚みはウルトラブックに換装できるように約7ミリの薄さで
2.5ミリ厚の付属のディスクベイスペーサーを取り付ければ
一般的なノートなどにも取り付けられるそうです。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

ディスクベイスペーサーの裏側には両面テープが貼られています。
材質はプラスチックです。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

■型番
アマゾンの販売ページに記載されている型番は「ASP550SS3-240GM-C」になっていますが
本体に貼られたシールには「ASP550SS-240GM」となっていました。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

▼筐体
ハチドリが描かれた表面の材質は磁石を近付けても引っ付かないし、
分解して内部塗装をヤスリで剥がしてみたら
アルミの色が出てきたので十中八九アルミだと思います。
シリアルナンバーなどが書かれた裏面の材質はプラスチックになっていました。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

▼重量
本体のみ重量は本家サイトの仕様に書かれた重量(47.5g)よりはるかに軽く、
1円玉35枚分、つまり約 35.0 g でした。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

■分解
せっかく提供して頂いたので
購入者には出来ないようなことをしないと意味がないと思い、
事前にメーカーさんに分解の許しを頂いて分解したんですが
結構開けるのに苦労しました。ε- (´ー`*)フッ

尚、エルミタ的「編集部で使ってみた」でのレビュー、
本格普及が進むTLC NAND SSD。その実力をADATA「Premier SP550」で徹底検証」でも
分解されてますが分解手順や基板の構成などがだいぶ異なるようです。

ハチドリの描かれたシールを剥がすと隠しネジがあるので外します。
ネジでの固定はこの1点のみでした。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

因みに反対側のシールの下には特に何もありません。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

「Warranty Void If Broken」と書かれたシールを剥がします。
ただ、このシールはちょっとでも剥がすと二度と戻せないセキュリティシールに
なっているので保証を受けたい人は手を掛けない方がいいと思います。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

あとはサイド部分にある凹みのところで止められているので
小さなマイナスドライバーなどでグリグリしたりしてひとつひとつ外していきます。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

プラスチック筐体の方はこんな感じの作りになっています。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

アルミの方。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

ご開帳~。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

アルミの厚みは約 0.7ミリ。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

▼NANDフラッシュメモリチップ
NANDフラッシュメモリチップはMicron製「NW784」、
このチップが裏表に2枚ずつ計4枚取り付けられていたので
一枚当たり60GBということみたいですね。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

▼コントローラチップなど
コントローラチップはSilicon Motionの「SM2256K」、
キャッシュメモリなのか良く分かりませんが
SAMSUNGのK4B2G16460-BYKOと言うチップも載っていました。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

▼SATAポートによる速度の違い
CrystalDiskMark(ランダム)で計測すると公証値に遠く及ばない数値しか出ませんでした。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

SATAポートを確認したらZ77チップのSATA 2.0(3Gb/s)ポートに接続していました。
下図はBIOSTAR TZ77XE4のSATAポートとサポートされるチップ一覧です。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012 BIOSTAR TZ77XE4 SATA

Z77チップのSATA 3.0(6Gb/s)ポートは余ってなかったので
外部チップ ASMedia ASM1061にサポートされているSATA3.0(6Gb/s)のポートに挿したところ、
公証値までは及ばないまでもそこそこの値ができるようになりました。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

後日、このSSDにシステム(Windows7)のクローンを作成して
Z77チップのSATA 3.0(6Gb/s)ポートに接続してテストしてみたところ、
公証値と遜色ないスピードがでるようになりました。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

こちらの数値はWindows 10 Home (64bit) に
アップグレードインストールした際に計測したものです。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

普段からSSD(CFD CSSD-S6T128NHG6Q [128GB])にシステムをインストール
しているので体感的には速くなったかは正直良く分からないですねw。

▼CrystalDiskInfo 7.0.0
余っているSATAポートに接続してCrystalDiskInfo(6.3.0)で確認したところ、
多くの項目が「ベンダー固有」となって表示されませんでした。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

なのでCrystalDiskInfoを7.0.0に更新したらちゃんと表示されるようになりました。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

▼発熱
システムのクローンを作成していた時に聴き慣れない警告音がするのでなにかなぁ~と思ったら
それは CrystalDiskInfo からで SSD の温度が 50 ℃ を超えたという注意喚起のアラームでした。

この時の室温は 32 ℃ ほどでSP550は外部チップのSATA(6Gb/s)ポートから
延長ケーブルで接続してケース外に置いていました。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

SSD を使っていてこんな警告が出たことがなかったので最初は誤報かと思ったんですが、
SSD 本体を触ったらかなり熱く、赤外線放射温度計 AD-5617 (A&D)で表面温度を計測したら
40 ℃ 以上を指していたので間違いではないみたいです。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

後日、分解してクローン作成中のチップの表面温度を直接計測してみました。
クローン作成には約 30 分ほどを掛かったんですが
その間にぐんぐんと温度が上昇していき、
最高でコントローラチップが 67 ℃ まで
上がっているのを目視で確認しました。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

因みにCrystalDiskInfoでは赤色で 57 ℃ を指していました。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012

下記の動画はその時の計測の様子ですが、
チップ以外の部分でも 50℃ を超えてちょっと心配になるレベルでした。

SP550の仕様に記載されている動作温度が 0 ~ 70 ℃ とありますがギリッギリッの値ですね。
この数値にはある程度のマージンがあるとは思いますが
それにしてもここまで熱くなるとは思ってませんでした。
と言うか他のSSDをこのようなテスト環境で調べたこと無いので
案外これと同じような結果になるのかも知れませんね。

尚、仕様にある動作温度がチップの表面温度とイコールということでもないようなので
必ずしもギリッギリッの温度ということではないかも知れません。

その後、温度変化を気にしてみてましたが、
普段使いでは他のSSDやHDDとさほど温度差がなかったです。

赤いラインが SP550 で、
三ヶ所ほどグラフが突出しているシーンがありますが、
一つ目は初めてパソコンに接続して色々やってたときのもので
あとの二つはクローン作成中のものです。
尚、平坦で変化がないラインは接続していないか、
電源オフの時のものです。

ASATA SSD Premier SP550 240GB 発熱 ASP550SS3-240GM-C ASP550SS-240GM Micron NW784 Silicon Motion SMI SM2256K012
(CrystalDiskInfo調べ)

室温 約 32 ℃ の中で約 85 GB 大量のデータを一気に書き込んだ結構過酷なテストでしたが、
仕様書通りの値に収まった上にそのような高温でも正常に動作したというべきなのか、
それとも発熱し過ぎてちょっと怖いと言うべきなんでしょうかねぇ。

あとがき
久しぶりにコネコの体験レビューみたいで楽し過ぎてちょっとやり過ぎた感じですw。
調子に乗って分解までして売り上げを落とすようなことも記載したので
二度とこのようなレビュー依頼はないと思いますが…w。(;´д`)トホホ…

2 件のコメント

  • 私は最近は手の抜いたレビューばかりと
    子猫時代を知る人なら思うようなものしか書いていなかったので、
    凄く凝った内容のレビューが新鮮に感じました。

    厚揚げさんにしか書けないような
    非常に充実した内容レビューだと思います。

    読んでいて面白かったです。

  • 帝愛くんさん、こんばんは。

    > 私は最近は手の抜いたレビューばかりと

    アマゾンのレビューのことですよね。
    不定期ですがたまに拝見してますよ。
    すべてを読んだわけではないですが
    簡潔に要点をまとめたいいレビューだと思いますよ。
    その証拠に「参考になった」がかなり増えているじゃないですかぁ。

    > 厚揚げさんにしか書けないような
    > 非常に充実した内容レビューだと思います。
    > 読んでいて面白かったです。

    ありがとうございます。(o^-^o)
    依頼されると力が入ると言うか、
    ついついやり過ぎてしまうんですよねw。

    ではでは。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です