G300srのG9ボタンがチャタリングするようになったので交換!タクトスイッチ

投稿日:2022/12/29 更新:2022/12/29 コメント 0件 PC周辺機器 , , , , , ,


ロジクールのゲーミングマウス「G300sr」のG9ボタン(ホイールボタンのすぐ上にある)がチャタリングするようになったので交換しました。

 

金属製のタクトスイッチを取り外す 

基板に「SW9」と印刷されているのがG9のスイッチです。このボタンの正式名称がよく分からなかったんですが表面実装タイプの「タクタイルスイッチ(タクトスイッチ)」でいいようです。因みに「タクトスイッチ」とはアルプスアルパイン株式会社の商標もしくは登録商標だそうなのでアルプスじゃないメーカーがこの名称をが使っていれば胡散臭い商品ということになるかと思います。尚、この作業は先日レビューしたポリイミドテープを購入する前に行ったものです。

スルーホールに固定された部品だとハンダ吸い取り線や吸い取り器だけで取り外すことはできますが、表面実装部品ってはんだを吸い取っても最後までキレイにとれないんですよね。なので次のようなやり方で取り外しています。

フラックスを塗ってスイッチの足の付け根に先を細く削った爪楊枝で作ったくさびを挿し込み、爪楊枝を軽く押しつつ半田ゴテでパットを温めてくさびを押し込んでやります。尚、この工程の前にハンダ吸い取り線で取れるだけのハンダは取り除いています。

ちょっと分かり辛いですが左側の足が一つ外れました。

あとは同じような感じでくさびの位置を変えて外していきます。

右下の足が残っているように見えますがこれはハンダが温まる前にくさびの力で外れてしまったために付いた跡です。このようになるとパットが剥がれる恐れがあるので専用のコテ先を自作した方がいいかも知れません。

裏面はこんな感じです。

サイズは 約 5 x 5 mm、厚み 約 1.5 mm と分かったので金属製のタクトスイッチでモーメンタリタイプ(押した時だけ通電)のものを探すことに。因みに正確なサイズには 5.2 x 5.2 x 1.5 mm みたいです。

アマゾンで探したら「アルプス電気(ALPS) タクトスイッチ 5.2mm 角 薄型 表面実装タイプ SKQGシリーズ SKQGABE010 (5個セット)」と「uxcell SPST タクトスイッチ 20個 パネル PCB Surface Mounted Devices SMT 瞬時的な 4 ピン 5x5x1.5mm」というピッタリサイズのものがありました。

前者は5個で1000円とちょっと割高だったのと発送元がアマゾンじゃなかったので止めました。(後で探したらアマゾンが販売元・発送の50個入りのものがありました)

後者は詳細にモーメンタリの記載はなかったんですが「瞬時的」とあったのでこれで問題ないだろうと買ってみました。

 

 




金属製タクトスイッチの取り付け

uxcellのタクトスイッチです。

ボタンのところを「ステム」とか言うみたいなんですがコールド(右)のものが今回購入したものでシルバー(左)のものが元々付いていたものです。

サイズも作りも同じような感じなのでこれで行けそうです。

予備知識としてこの手のスイッチはリフローハンダが推奨されていますが手ハンダでどのくらいの温度までいいのか調べてみました。

※画像をクリックすると参照ページに移行します。

アルプス電気のスイッチ「SKQGABE010」にはリフローで260℃で3秒手はんだで350℃で3秒までとなっていたのでこれに倣って行いました。

可能な限り低い温度の方が部品へのダメージが少ないので取り敢えず、PX-280の温度260°に行ってみました。

フラックスを塗布してボタンの位置を正確に合わせてポリイミドテープで動かないように固定。

仕様を読み返したら実装面にもフラックスは塗らない方がいいみたいなのでフラックスクリーナーでフラックスを除去して作業したんですが、フラックスが足らなかったのか右下のヤツだけだんごのように丸くなってしまいました。

ボタンを交換したらボタンがめっちゃくちゃ固くでとても常用できるレベルではありませんでした。どのくらいの作動力(押圧)なのか分かりませんが左クリックを1としたら50倍くらいの重たい感じで力を込めないと押せませんし、音もうるさくて最悪でした。

安かったので安易にアマゾンで買ったんですがデータシートがある製品を買わないとダメですね。

 

 

ボタン探し アルプス電気「SKQGAFE010」

今度は作動力(スイッチをオンさせるのに必要な荷重)を軸にスイッチを探したんですが、アマゾンで売られていたSKQGABE010という型番のものは作動力が1.57Nあり、G300のクリックボタンに使われている「D2FC-F-7N(10M)」が0.74N(低負荷動作型)なのでそれの倍近いとなると重たくなると思うんですよね。

それで探したらアルプス電気のSKQGAシリーズには作動力が異なるスイッチがあり、0.98Nの「SKQGAFE010」が一番軽かったのでこれならいけるかもと売っているところを探しました。※「ステムなし」とはボタンの出っ張りのこと

SKQGAEE010 0.98N ステムなし 0.7mm
SKQGAAE010 1.57N ステムなし 0.7mm
SKQGACE010 2.55N ステムなし 0.7mm

SKQGAFE010 0.98N ステムあり 1.5mm
SKQGABE010 1.57N ステムあり 1.5mm
SKQGADE010 2.55N ステムあり 1.5mm
SKQGAKE010 3.43N ステムあり 1.5mm

探したら以前利用したことがある千石電商(せんごく)にひとつ58円で売られていたので即20個購入。

PX-280のパーツも売られていたのでヒーターパイプ(PX-60HP)、スペーサー(PX-28SS)、替ナット(TQ-77NUT)もついでに購入。ネコポス発送で合計1880円也。

表面実装の電子部品はトイレットペーパーのようにリール状の巻かれて自動実装されているですがそれ用のテープをカットしたものです。左はuxcellのものです。

バルク品と比べると安心感が違いますね。

アルプスのものは銅製の足になっています。

中心にあるのはアルプスのロゴっぽいですね。

左からオリジナル、UXCELL、アルプス電気のものです。

裏面。

下記動画はクリック音を比較したものですが、UXCELLのものは固くてマウスで使うにはちょっとなぁ~て感じなんですが、アルプスのヤツは一番軽くて静かでした。

 

 

 




タクトスイッチ SKQGAFE010の取り付け

SKQGAFE010の製品ページにはんだの温度やスイッチの端子およびプリント基板の部品実装面上にフラックスを塗布しないとかの細かく仕様が記載されているのでそれを習ってフラックスは使用せずにコテ先の温度は260℃で行いました。

どうしても右下がおかしくなりますがパットの問題なんでしょうかねぇ。

押し心地は軽くて静かでいいんですが押し込みの深さが浅い感じなので押した感覚があまりなくて押していることがあるので軽すぎたかも知れないので、アマゾンで売られていた1.57NのSKQGABE010の方が良かったのかも知れませんし、中央のG9やG8ボタンは、指の角度的に上から押す形になるのでG4、G5などの横に位置するボタンより軽く感じるのかも知れません。

 

 

uxcell製タクタイルスイッチを分解してみた

黄色のはポリイミドテープなんでしょうかねぇ。

こちらのパーツが球状(「メタルドーム」っていうらしい)に膨らんでおり、押したらペコッと凹んで通電する仕組みです。

 

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