スリーブケーブルのピンが抜けたので修理してみた!
投稿日:2019/5/5 更新:2021/2/9 コメント 1件 自作パソコン Thermaltake A500, コネクタ, スリーブケーブル, 修理, 分解「CableMod PRO ModMesh 延長ケーブルキット」の余っていた8pin用のものをピンを外そうとケーブルがピンからスルっと外れてスリーブも固定されなくなってしまったので修理をしました。
そもそも
そもそもなんでピンを抜こうとしたかですが、筆者がスリーブ加工に嵌っていた2012年頃にはスリーブの端末処理は熱収縮チューブで行うので主流だったんですよね。というかこの方法しか知りませんでした。
下図は24pinの延長ケーブルを買ってきて初めてスリーブ加工したもので今見ると熱収縮チューブの長さがバラバラであまりきれいではないですねw。
ところが最近のスリープケーブルにはその熱収縮チューブがないものが主流なようです。そうなると構造確認マニアとしてはどのような構造になっているのが知りたくて分解したわけですね。
ピン外し
ピンは図のような専用工具でも外せますが本格的にやるわけでもないのですし、安くない割には結構曲がったりして使い勝手はイマイチだったりするものもあるそうなので安全ピンで行っています。
CoolingLab PSU Modding Tool Kit
ピンの羽が左右に広がっているので安全ピンを2本挿してその羽をしまってやってから引く抜く訳です。
実際にやるとこんな感じになります。
安全ピンを押し込む場所と深さが肝なんですが体得して下さいw。ただ、隙間が狭いのでなるべく小さい安全ピンがベターですし、ヤスリで少し平らに削ってやると良いかも知れません。
コネクタの中をイメージするとこんな感じです。ピンの羽のところにちょうと安全ピンの針が通すとあっけなく外れるんですが慣れないと意外に難しいです。
深さ的には15mmほど差し込めばいい訳ですが無理やり安全ピンを押し込むとコネクタが破損するので安全ピンに目印をつけておくと良いかも知れませんね。
ケーブルを力づくで引っ張って引き抜いたために今回はスリーブが外れてしまったので先端から押してやった方がいいかも知れません。
引き抜いた跡は羽が畳まれた状態になります。
カッターの羽でゆっくりと優しく戻してやります。雑にやると金属疲労ですぐに破断しますのでご注意を。
構造確認
「CableMod PRO ModMesh 延長ケーブルキット」をピンを取り出すと下図のようにスリーブがピンの被覆バレルの部分で圧着されて直接固定されていました。
スリーブの端末はバラけないように熱処理されているようです。
実はスリーブ(被覆)を固定する部位(被覆バレル)が長めに構造になっているのかと思っていたんですが玄人志向のATX-EXTのピン(図下)と比較すると大差ない感じでした。
スリーブの端末処理
下図はスリーブが外れてしまったものです。
このままピンに圧着しようとしても端末が広がって処理しずらいので熱処理します。熱収縮チューブを被せます。
ライターで中の樹脂が溶けるくらいにチューブを収縮させる時よりは長めに炙ってやります。このようにするとライターの熱でスリーブが溶けるとともに熱収縮チューブが縮む力でいい感じに締まります。
スリーブを剥がすといい感じにスリーブが溶けてました。因みにスリーブを取り外す時には先端が尖っている小さなハサミが作業しやすくて便利です。
圧着ペンチ(エンジニア PA-21)で圧着します。
無理やり圧着部分を広げたのでうまくいくか心配でしたが…。
いい感じにクルンと内側に巻いてくれてるようです。
やはり破損しましたw。
ちょっと分かりずらいかも知れませんが折れて片側しか圧着できませんでした。
続いて芯線(芯線バレル)部分の圧着です。
芯線部分の圧着はうまくいきました。
ただ、このままでは頼りないので半田で固定することにしました。下図のケーブルを固定しているものは「goot ヒートクリップ H-2SL」というものでハンダの熱で被覆の樹脂が溶けたりしないように熱を逃がす役目をするものです。
フラックスを塗ってハンダを盛ります。
メスピンの場合はハンダを盛り過ぎるとオスピンが挿さらなくことがあるで注意が必要ですが、オスピンはその心配がありません。
あとはピンをコネクタに収めて完了です。24pinや8pinのコネクタのピンには挿す向きがあるのでそれだけ気をつけて元に戻せばOKです。下図はピンが挿っていた部分の画像です。
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