EDIUS Pro 8の新機能 ハードウェアデコードの効果検証
2015/06/26(金)、EDIUS Pro 8の発売に伴い、体験版も利用できるようになったのでPro 8の新機能、Intel Quick Sync Videoに最適化したハードウェアデコード(エンコード)について比較検証しました。
比較検証に使用したEDIUSのバージョンは、EDIUS Pro 8(Version 8.00.77)の体験版とEDIUS Neo 3.5(Version 3.55)です。尚、ハードウェアデコードを使用するにはIntel製のCPU(Supplemental SSE3 をサポートしたIntel Core iX 以上)が載っているPCで利用可能で設定などは特に必要ないみたいです。尚、GPU設定は「Intel(R) HD Graphics 3000」で行いました。
検証したのはGPUトランジションを多用したシーケンスとビデオフィルターを多用したシーケンスでプレビュー再生に掛かる時間を比較。尚、最新のCPUなどのPC環境、使用した素材、エフェクトなど色々な状況で異なると思いますし、体験版を使用した検証なので通常版とは異なる結果になるかも知れませんので参考程度に留めておいて下さい。
因みにPro8とNeo3.5を同時にインストールしたパソコンで調べたんですが、Pro8を先にインストールしてからNeo3.5をインストールするとひとつのOS上に2つのバージョンのEDIUSをインストールすることは可能(逆の順番はダメでした)でした。ただ、メーカーが認めてない使用方法なので自己責任で行って下さい。
検証時のメインPCの構成 | |
CPU | Intel Core i7 2600K [3.4GHz] |
MotherBoard | BIOSTAR TZ77XE4 [BIOS ver.Z77CF214.BST] |
SSD(System) | CFD CSSD-S6T128NHG6Q [128GB] |
HDD1(Data) | Western Digital WD40EFRX [4TB] |
HDD2(Data) | Western Digital WD20EARX [2TB] |
Memory | 8GB Corsair CMX4GX3M2A1333C8[2GB×2]、iliconPower SP004GBLTU133V21[2GB×2] |
CPU Cooler | SCYTHE APSALUS3 120 |
Case | NZXT H440 |
PSU | ENERMAX ERX530AWT [80PLUS GOLD] |
VGA | Quadro 2000 |
OS | Windows 7 HomePremium [64bit] |
GPUトランジションを多用したタイムライン(37秒)でテスト
タイムラインの詳細はカラーマットにチューブを適用したクリップをトラック10個重ねてプレビュー再生した超高負荷なタイムライン(動画参照)です。37秒のプレビュー再生に5分前後の時間が掛かることからも超高負荷なタイムラインというのが分かると思います。
Version | プレビュー再生に要した時間 | 出力時間 |
Neo 3.5 | 5分00秒 | 4分37秒 |
Pro 8 | 4分23秒 | 4分18秒 |
ビデオフィルターを多用したタイムライン(30秒)でテスト
タイムラインの詳細は空のタイトルに11個のマスクアニメーションを適用した負荷の高いクリップを2つ重ねて再生したタイムライン(動画参照)です。出力はH.264/AVCを選択して「ハードウェアエンコードを使用する(QSV)」にチェックを入れると有効になります。
Version | プレビュー再生に要した時間 | 出力時間 |
Neo 3.5 | 1分19秒 | 1分07秒 |
Pro 8 | 1分04秒 | 55秒 |
検証結果
ハードウェアデコードも出力時間も概ね2割程度の向上が見られました。今回の検証したような短いタイムラインの場合はその恩恵を受けることはあまりないと思いますが、2時間とかのタイムラインの出力になると20分前後の時間短縮が得られそうです。ただ、個人的にそれらの効果を体感できるほどものが無かったのでちょっと期待ハズレでした。