EDIUS 9.4 ~トラッキングの精度が大幅に向上

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2019年5月9日にEDIUS 9.4へのアップデートのお知らせがあったので更新しました。尚、マルチカム機能や一部機能について不具合があるような書き込みを見たのですぐに新しいバージョンのものが配信されるかもしれませんで急いで更新する必要はないかも知れません。
2019/05/24追記バグ修正版と思われるVer.9.40b4896 が 2019.5.24 に公開されました。マルチカム機能についてもリリースノートに記載されていたので修正されているみたいです。
正式なバージョンは 9.40.4803 です。
モーショントラッキングの精度比較
9.4では以下のような項目が追加機能や更新が行われました。新機能の詳細についてはオンラインマニュアル等で確認して下さい。あと今バージョンでは実装されてないようですが音声の同期機能も追加されるといううわさ話を聞きました。
追加機能
※赤字は個人的に気になる機能で緑は5/13に追記されていたものです。
- H.264/H.265 MOV エクスポートをサポート。
 - H.265 MOV エクスポートをサポート (第 6 世代以降の Core i プロセッサー搭載の Intel Quick Sync Video
が必要)。 - Panasonic 8K resolution AVC-Intra 422 クリップのインポートをサポート。
 - ビデオプレビューデバイスとして、AJA KONA 5 をサポート。
 - DNxHR クリップをサポート (EDIUS Pro の場合は DNxHD オプションが必要)。
 - 4K HDR/SDR ワークフロー用のカラーバー作成をサポート。
 - SONY RAW VENICE v3 でサポートされた RAW クリップをサポート。
 - ガウシアンブラーエフェクトで、パラメータ値のステップを 1%から 0.1%ステップへ変更。
 - 数値入力によるボイスオーバーの録音レベル設定をサポート。
 - H.265 クリップのソフトウェアデコードをサポート。
 - SDR/HDR のカラースペース変換をサポート。
 - mcc/scc ファイルを使用したアンシラリーデータの取り扱いをサポート。
 - モニターコントロールにてキヤノン DP-V シリーズをサポート (Workgroup のみ)。
 - プロジェクトプリセットの作成ウィザードにオーバースキャンサイズを設定する項目を追加。
 - ビデオプレビューデバイスとして、AJA Io 4K Plus をサポート。
 - SMPTE EG 1-1990 カラーバーの作成をサポート。
 - ProRes MOV/MXF クリップエクスポートをサポート。
 - ProRes RAW クリップのデコードをサポート(Open CL1.2 以上をサポートしたグラフィックシステムが必要)。
 
更新履歴
- Shift キーを使用したスナップが動作しない。
 - レイアウターで回転を調整すると、デフォルトへ戻すかどうかの確認メッセージが表示される。
 - テンプレート名にピリオドが含まれていると、プロジェクトテンプレートが作成できない。
 - プロジェクトコンソリデートをキャンセルするとメッセージウィンドウが背後に隠れる。
 - Intel HD グラフィックス搭載システムで Canon HRAW クリップをデコードすると壊れた映像が表示される。
 - オーディオノーマライズ時に 100 以上の値を入力すると Invalid license メッセージが表示される。
 - 動画、静止画の両方を置いたタイムラインを Lossless AVI ファイルとしてエクスポートすると、動画、静止画でビデオレベルが異なる。
 - ガウシアンブラーエフェクトでパラメータを数値入力が正しく反映されない。
 - DCI 2K カラースペースを Rec.601 として認識する。
 - Canon Cinema RAW Light クリップのデコードパフォーマンスを改善。
 - Disc Burner でモーションメニューを使用時、モーションメニューの長さが選択した動画の長さに変更される。
 - UHD フォーマットのタイムラインにギャップがあると Bus Busy エラーが表示されてタイムライン再生が停止する。
 - EDIUS でエクスポートした XAVC S クリップを SONY Verifier Tool でチェックするとエラーが表示される。
 - プライマリーカラーコレクションのカーブを調整する際、カーブ両端のノードポイントが意図せずに移動する。
 - モーショントラッキングの解析速度と精度を改善。
 - オーディオウェーブフォームキャッシュ作成中のクリップに対してオーディオノーマライズを実行すると、画面操作上は実行できているように見えるにも関わらず、処理がキャンセルされる。
 - R3D クリップをロードするとビデオレベルがスーパーホワイト/ブラックより広い範囲で扱われる。
 - ラウドネス測定のデフォルトプリセットが変更できない (Workgroup のみ) (SFDC00658119)。
 - ユーザー設定でデフォルトのプロジェクトファイルフォルダーを変更できない (SFDC00658649)。
 - AVC-Intra MXF エクスポートすると、エクスポートしたクリップに正しいアンシラリーデータが含まれない(SFDC00660087)。
 - MOV クリップエクスポート時に進捗が 100%になるのに時間がかかる (SFDC00656374)。
 - Windows 10 環境で使用する際、システム設定でプロジェクトプリセットの表示順序をドラッグ・アンド・ドロップで変更できない。
 - Motion JPEG AVI ファイルが再生できない (SFDC00621601)。
 - Bin の表示カラムにファイル名を登録すると、Bin のスクロールが遅くなる。
 - DNxHD クリップへのエクスポートに失敗する (SFDC00656634)。
 - H.264 クリップへのエクスポート処理が進捗しない(SFDC00639910)。
 - Bin に登録したクリップに対してラウドネス測定ができない (Workgroup のみ) (SFDC00662610)。
 - XAVC クリップへのエクスポート時、セグメントエンコードが動作しない (SFDC00665193)。
 - EDIUS でエクスポートした SD DV K2 クリップが SMPTE 314M に準拠しない (SFDC00638051)。
 - バッチエクスポートへ登録のキーボードショートカットがアサインできない (SFDC00666878)。
 - クリップとプロジェクトのビデオフレームレートがこのなる場合、タイムラインに置いたクリップの長さが変わる。
 - MP4 クリップをインポートすると EDIUS がフリーズする (SFDC00661517)。
 - クリップが多数読み込まれているプロジェクトをコンソリデートすると、プロジェクトコンソリデートの画面操作が遅くなる。
 - プロジェクトを EDL へエクスポートすると、クリップのリンクが正常に処理されない (SFDC00670972)。
 - P2 クリップへエクスポートすると、7 文字で構成されたファイル名が付与される (SFDC00672692)。
 - エクスポートした MPEG1 クリップに壊れた映像が含まれる (SFDC00671000)。
 - SONY Catalyst Browse で出力したクリップを EDIUS に読み込み、XAVC クリップへエクスポートする際、セグメントエンコードが動作しない。
 - EDIUS で出力した H.264 MP4 クリップを Adobe Premiere Pro で読み込むと、ビデオフレームレートを正しく認識しない。
 - 数値入力したポジションにタイムラインカーソルがジャンプしない (SFDC00677064)。
 - プレーヤーにロードしたクリップでカーソルのジャンプ先を数値入力すると、カーソルが先頭に戻る(SFDC00678027)。
 - ソースブラウザーで GoPro 6, 7 クリップがブラウズできない。
 - メディアカードからクリップ転送すると EDIUS が強制終了する (SFDC00672899)。
 - ボイスオーバー時に入力レベルが大きくなる (SFDC00621110)。
 
参考 :EDIUS 9 リリースノート Ver.9.40b4803 (PDF)
モーショントラッキングの検証
個人的には「モーショントラッキングの解析速度と精度を改善」というのがどの程度改善されたのか気になったのでVer9.31とVer9.40で比較して動画にまとめてみました。
まぁ結論から先に記載しますが、解析速度はさほど変わった感じではないですがトラッキング精度は劇的に良くなっていました。今までは動きが速くなくてもトラッキングの対象物から外れてしまうことは結構あったんですが、9.4では追尾が外れることが格段に減り、また精度も良すぎてトラッキング対象物の前を一瞬横切る電柱について行ってしまうという感じです。
あとトラッキング設定に「歪み」という項目が追加されていました。
この機能については執筆時にマニュアルに一切記載がなかったのでなんだろうと思ったんですが使ってみたらすぐに分かりました。要は3Dトラッキング機能ですね。今までのものはX軸Y軸の2次元でトラッキングしていた訳ですが、「歪み」を有効にするとZ軸(奥行方向)を加えたトラッキングできるようになるようです。まぁ見てもらった方が分かりやすいのであとは動画を見て下さい。
検証マシーン
- core i9-9900K
 - MSI GeForce GTX 1050 GAMING X 2G
 - メモリ16GB(8×2)
 - システムドライブ M.2 SSD
 
尚、動画内ではVer9.31をバージョン3.1、Ver9.40をバージョン4.0と呼んでいます。


